星撮影への関心
クラブツーリズム 撮影ツアーの企画で星撮影の座学 + 実習の入門講座を設けたところ多くのキャンセル待ちをいただき、順次追加日程を設定しています。多くの方に星の撮影に関心があることを知りました。今回受講できなかった方は、今後定期的に開催しますのでそのタイミングにお申込みください。
星撮影は思いのほか要望があることを知ったので、もともと予定していた富士五湖や清里での撮影に加えて、星の郷・美星町(岡山県)の星景・八重山諸島(沖縄県)で南十字星やマウナケア山頂(ハワイ諸島)、ウニユ塩湖(ボリビア)をフィールドにした撮影ツアーが実現しそうです。
写っているだろう・写っていて欲しい
星撮影に必要な撮影機材や露出設定などは順次紹介していきますが、デジタルカメラを使った星撮影は全くと言っていいほど難しくありません。フィルムカメラしかなかった頃は撮影現場で、写っているだろうという感覚と写っていて欲しいという願いで撮影していました。それを考えると露出どころかピントやフレーミングの僅かなズレすら撮影現場で確認できるデジタルカメラは失敗するはずがないと言えるでしょう。
機材を揃えるより大事なこと
冬になると空気が澄んで上空彼方の星々がいっそうキレイに見えます。キレイなだけならいいのですが、当たり前ですが寒いです。撮影の間はじっとしているので寒いどころではないのですが、撮影実習で毎回1名はジャージ姿に上着だけという方がいます。(こういう方は三脚広げたと思ったら数分後には自主的に帰って行きます。。)
「気温は5℃くらいですよ。風があると体感温度は氷点下ですよ。」とあらかじめアナウンスしても見かける薄着姿はもはや、ぼくにとって恒例のようなものです。
冬山登山の装備で
星撮影のウエアは真冬のもの以上でいいくらいだと思っています。例えば冬山登山の装備で十分です。おそらく見晴らしのいいところに行くでしょうから、寒いだけでなく風があって当たり前で、そこに少なくとも1時間はじっとしているでしょう。そうイメージするとどんなウエアが必要か見えてきます。
風景撮影には登山靴がおすすめ
冷えは足元からきます。運動靴よりソールと生地に厚みのある登山靴がいいでしょう。星撮影だけでなく、自然風景を撮り歩くならば様々な路面に対応するだけでなく、不意の雨でも心強いです。
はじめて登山靴を履くと独特な感じで履きにくいかも知れませんが、慣れたらとても楽なものです。(ぼくは年中、登山靴を履いています。)まず足元の装備をしっかりしたものにしましょう。
キャラバン・モンベルの登山靴は日本人の足型に多い幅広に合わせているので、はじめて登山靴を買う場合こちらの2メーカーから探すといいと思います。足のサイズも運動靴と同じサイズで違和感ありません。
キャラバン・モンベルは登山靴の中では比較的安価(本格的な登山靴は25,000円~)で、富士山登山にも対応します。雨の日に長靴代わりに使うこともできるので、登山靴は一足あると便利です。
また、話はずれますがたくさん機材を持って移動する場合にも登山靴がオススメです。体重+機材の重みが集中する足首をサポートするので、特に重いものを扱う時は足首の負担を分散できる登山靴がいいでしょう。
ダウンウエア + レインウエア
ぼくは必ずダウンウエアにレインウエアを重ね着します。関東近郊で撮影する場合、ダウンウエアはユニクロのライトダウンで十分、安価で安くコンパクトに収納できる優れた防寒着のひとつです。一方、アウトドアメーカーのものを購入するときはフィルパワー(Fill PowerもしくはFP)に書かれている数字に注目します。
ダウンウエア
フィルパワーとは羽毛1オンス(28.4g)当たりのふくらみ度合いを立方インチ(2.54cm立方)で示します。例えば、「600フィルパワー」とは1オンスの羽毛が600立方インチの体積にふくらんでいることを表し、数値が大きいほど良質なダウンと言えます。
FP500というのは見たことがないですが、あまり保温性に期待できないもので、高品質ダウンとされるFP700以上のものを選ぶといいと思います。最近になってFP1000というずば抜けて軽くて温かいものもアウトドアショップで並ぶようになりました。(モンベル・マーモットなどごく一部のメーカーのみ)
余談ですが、コンパクトに収納できて保温性のあるものは震災対策グッツでもあると考えています。水の常備に併せて揃えておきたいものです。あと、サンローランパリというメーカーの20万円くらいのFP1000のダウンもあります(笑)
レインウエア
レインウエアは防寒というより防風目的です。ダウンウエアと重ね着などすることで保温性がずっとよくなり、長時間の撮影で確実に差を感じます。登山ではないのでゴアテックスのような防水透湿性素材でなくてもいいですが、一度買ったら長く使えるので、しっかりしたレインウエアを揃えてもいいでしょう。
機材を揃えるよりもまずは防寒
繰り返しになりますが、デジタルカメラの星撮影は難しくありません。機材の心配よりもまずは自分の心配…しっかりとした防寒装備が必要です。
撮影の始まりは準備から、そこでどのくらい寒いところでどんな装備が必要か考えますが、それらをひとことで言うとイメージ力です。イメージ力が必要なのはファインダーを覗いている時だけではありません。
ジャージ姿で集合場所に来た人はどこに行くつもりで、何をイメージしていたのでしょうか。(笑)
三脚選び
星撮影でカメラの他に必要な物は三脚です。三脚選びに悩んでいたらこちらの記事も参考にしてください。星撮影に関することは順次書いていきます。
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