【風景写真を考える vol.1】 上達しない理由は「構図」という概念にある

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風景写真を考える

いくつかの団体や写真教室・撮影ツアーに関わるようになって、自分ではあまり気にしていなかったことに質問が集中することがあります。同じ講座内容や同じ撮影場所でも面白いことに年代ごとに質問内容に違いがあるのに気づきました。

例えばPHaT PHOTO写真教室の生徒さんは20~40歳が多く、クラブツーリズム 撮影ツアーはほとんど平日催行ということもあり定年退職された方が多いです。

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クラブツーリズム 撮影ツアー

質問内容は様々ですが、クラブツーリズム 撮影ツアーでよく聞かれる事として以下の事があります。

  • 撮影ポイントはどこですか?どこを撮ったらいいですか?
  • 今日はずっと付いて行って同じ写真を撮ります。
  • ここではどんな撮り方をすればいいですか?

 

これらに質問に共通していることとして、シーンの特別性を味わっていない・感動していない・興味を持っていない、感動までいかなくても何か心騒ぐことなく・面白さを探すことなくただシャッターを切っているだけということです。

更に「いつまでたっても定番写真から抜けられないんだけど、どうしたらいい?」と尋ねられます。

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いわゆる三分割構図

風景写真の三分割構図とは見晴らしのいい所で、水平線や山並みの稜線をフレーム高さの1/3もしくは2/3にすると安定するという考えですが、ぼくはこの考え方に疑問を持っています。それは三分割構図にしたところでそれ以上の意味が含まれない古い手法だと感じているためです。

古い手法 = 使い込まれた手法 = 誰もがやっている = 定番風景写真

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そもそも黄金比や◯◯◯構図といったような構図という考えが窮屈です。

(そういった話をされるとぼくは貝のように殻を閉ざし、その時が過ぎるのをただ待っています。。)

 

構図のコツ

一方、PHaT PHOTO (ファットフォト) 2014年 02月号に掲載されている構図のコツは?という特集のコメントに納得しました。その一節の引用です。

 

撮りたいものを真ん中に置くか、真ん中からずらすか、その2択ですね。(大和田 良)

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構図とはこの位の考えで十分なのではないでしょうか。簡潔にして分かりやすく大きく頷くコメントです。絵を描く・スケッチをする場合ならともかく、写真表現の上手な人が黄金比を考えてシャッター切っているとも思えません。

また、いわゆる日の丸構図は素人っぽいのでダメと指導があるそうですが、撮りたいものを真ん中に置くのは撮りたいものを一番ストレートに表現できるとともに裏表のない、正直な表現方法と思っています。

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三分割構図より大事なこと

こちらの写真(下)は稜線がフレームギリギリになるよう意識しました。それは秋らしい空が気持ちよかったので「出来るだけ空をたくさん入れたい」という事と、「都市の上にステキな空が広がっているんだ」と思った為です。三分割構図に当てはめると残念ながらその意図は失われ、表現できません。

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↓↓↓

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僅かなことでも何かを感じたり興味を持つこと、そしてその意図を大きく写すにはどうしたらいいかな?と考える方が三分割構図に代表されるような構図論より意味があると考えています。定番写真の脱却はそこからはじまるのではないでしょうか。

 

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PHaT PHOTO (ファットフォト) 2013年 12月号 巨匠から学ぶ構図学

 

撮影ツアーリスト

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