　名古屋郊外には隈研吾氏の手がけた建築物が点在しているので先日拝見してきました。その中でも370年も続く和菓子屋『両口屋是清』さんの東山店におじゃま。

　全体を見ると店舗としてはかなり狭小ですが、コンパクトながらも広く見える工夫がいたるところに見られます。
　正面または斜めから見ると奥に長い建物にも見えます。駐車場も3台備えていますし余裕を感じます。

　入口正面より。シンプルな暖簾と建物の雰囲気が本当によく合っていると思います。感覚的にこういう和モダンな雰囲気は大好きですので入る前からドキドキ。

　中から見える庭がまた上手で、広い庭園にぽつんと建っているかのように敷地が広く感じます。本当は2m程度の幅に樹木があるだけで、その先には何もありません。裏に住宅が建っていることを忘れてしまいました。

Stair of Ryoguchiya Korekiyo (両口屋是清　東山店)

　階段の手前のところに隈研吾氏の名が彫られた石を発見。

　2階はカフェ『カフェ喜蝸庵（きっかあん）』となっていて一休みすることもできます。で、東山店限定メニュに『白ぜんざい』というものがありまして、これまた美味。

白ぜんざい

Photo from 両口屋是清東山店 – 食べログ

　なお内部からは全くわからないのですが、実は4階建てで3階以上は事務所のようです。このへんの作りも上手いですね。隈氏サイトの平面図、断面図で知るまで気づきませんでした。

断面図 (Cross section plan)

平面図 (Floor plan)

Imaged from 隈研吾建築都市設計事務所

商品について

　和菓子のラインナップは主にですが、季節や期間限定がけっこうあるので客は飽きることなく来るたびに新しい商品を楽しめます。またパッケージデザインや袋、スプーンなどの細かいアイテムまでデザインされていてすごく凝っています。
　パッケージング中の待ち時間に冷たいお茶と水ようかんを出してくれたのですが、これがまた美味いのなんの！　追加で買ってしまいました。衝動買いなんてほぼしないのについつい手が出てしまいました。

涼夏　ささらがた

　
Photo from 両口屋是清

　370年も続く伝統的な和菓子屋でありながらもこの攻めた店舗やデザインを採用するところが超長寿の秘訣なのだと感心しました。接客も丁寧で居心地も良いです。

　今回は夏の限定商品ということでパッケージも可愛らしい水色でしたが、内装ともすごくマッチしていました。これが秋になるとどんな商品展開で、店舗とはどんな色合いで展開するんだろうと思うとまた行きたくなってしまいます。

Amazingly, Ryoguchiya was established in 1634. Over 370 years. They remember how important history and creativity are. Keeping tradition, challenging creation.
By the way, there is cafe space on 2nd floor.

ギャラリー

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建物概要

Ryoguchiya Korekiyo (両口屋是清　東山店).
Architect : Kengo Kuma & Associates (設計：隈研吾建築都市設計事務所).
Contractor : Tokura Corporation (施工：徳倉建設).
Completed : November 2013 (竣工：2013年11月).
Structured : Steel frames (構造：鉄骨造).
Costs : $ million (総工費：約億円).
Use : Store (用途：店舗).
Height : ft (高さ：m).
Floor : 4 (階数：地上4階).
Floor area : 3,392 sq.ft. (延床面積：315.22㎡).
Building area : sq.ft. (建築面積：㎡).
Site area : sq.ft. (敷地面積：㎡).
Location : 4-4 Higashiyama Dori, Chikusa Ward, Nagoya City, Aichi, Japan (所在地：日本国愛知県名古屋市千種区東山通4-4).