【機材】Galaxy Gear 360で千鳥ヶ淵の夜桜を360パノラマ動画した+気づいた点

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 皆さんも360パノラマ動画の視聴が身近になり、また録る機会も増えてきたと思います。いつもTHETAで録っていたわけですが去年発売されたGalaxy Gear 360ってのがやっぱり気になるわけです。なぜかと言えばTHETA Sの動画では満足できず、乗り換えようにも他のはお値段的にも足踏みしてしまうところに登場したからです。
 
 とりあえず基本スペックの比較といきましょう。Gear 360の方が圧倒的優位ッッッ。

 Gear 360   THETA S 
 画像 
 解像度   7776×3888   5376×2688
 フォーマット   JPG   JPG 
 動画 
 解像度   3840×1920 @30fps   1920×960 @30fps 
 2560×1280 @60fps    
 ビットレート   40 Mbps   16Mbps 
 フォーマット   MP4 (拡張子:.MP4) 
 映像:H.265 
 音声:AAC 
 MP4 (拡張子:.MOV) 
 映像:H.264 
 音声:AAC 


  表の制作:公表値より自力で。
  データ元:どっちも公式。
  http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/theta_s/
  http://www.samsung.com/jp/consumer/mobilephone/gear/gear/SM-C200NZWAXJP

 ちょっと触れる機会があったので使用してみました。いつもの小並感な文ですみませんが、THETA Sと比較つつ感想を書いています。

Galaxy(スマホ)はやっぱり持参した方がいい

 「どうせTHETAみたいにスマホに専用アプリをインストールして、スマホでシャッター切るんでしょ。」
と思ったら大間違いでした。Gear 360アプリがインストールできるのはGalaxy S7 edge、Galaxy S6、Galaxy S6 edgeのみ。うそーん。

 でも諦めない。撮影自体はできます。本体のてっぺんにある撮影ボタンをピコッと押せば撮れます。
 まあ視点が決まればOKで注視点という概念がないからまだいいですが、傾きがわからんので勘でいくしかない。長年THETAで培った『撮れてるはずの画』を頼りにピコピコ撮っていきます。
 まあプチ三脚付属で先端はラバーになってるから頭のてっぺんに乗っけて撮ればどうにかなる。笑

 実際にやっていて思うのは、動画のときは別にGalaxyがなくても特に困らなかったければ、写真のときはやっぱりスマホ欲しかったかなあということ。個人的には。

 それにしても毎年凄まじい人です。そのぶん綺麗ですけどね。21世紀の人類は肉眼で桜は見ないそうです、光るパネルまたはレンズ越しに花見をするのが主流らしい。時代は変わるものです。

 さて、撮影も一通り済みました。ワクワクしながらUSBで接続・・・と。
 「~~~~~ッ!!!」・・・こんなセリフ刃牙でしか使わないだろうと思ってましたが、この瞬間に使うことになりました。
 画像も動画も[●●]でした。動画は諦めていましたが画像の方まで要スティッチでした。つまりTHETAみたいに撮って出しすらさせてくれないということですか。うそーん。

 スティッチというのは、パノラマ対応の画像(equirectangular)に変換する処理のことです。結局は2個の魚眼レンズで画を収めているだけですから。
 しょうがない。やるしかない。


スティッチ : 専用ソフトが必要

 ということ確認したら、スティッチのために『Gear 360 ActionDirector』が必須です。制作はCyberLink社なんですって。

 Gear 360 ActionDirectorをダウンロードしました。ファイルサイズは600MBとでかい。

 インストールが終わりやっと見れる~と思ったら。
 シリアルナンバー必須だと・・・詰んだ。

 

要シリアルナンバーの罠

 なんか番号聞くのもなんかアレなんですが、知人は「まだソフトを入れてないし面倒くさいから今は録りためてるだけでいいよ。」ってことなので、2人が同時にインストールしている時期がないように約束を念の為に交わし、一時的にシリアルナンバーを使用させてもらいました。はぁ。
 と言ってもソフト側でライセンスの重複チェックなんかしていませんけどね。でもライセンス管理はちゃんとしたいの。

 

ソフトのチューニング

 とりあえず可能な限り速く処理してほしいのでまずは設定を見てみました。[出力]タブにSVRTがありました。これはざっくり言うと「読み込んだ動画の設定と出力設定が同じとき、高速でレンダリングしてくれる機能」と覚えておけば大体合ってます。なんか面倒くさい警告がでたから(要は「効かないよ」って言ってるのかしら?)、やっぱやめました。

 

スティッチ時間は5分の動画で1時間前後

 動画ファイルを読み込むと自動でスティッチが始まります。こいつも結構な時間がかかります。
 5分の動画(2560×1280 60fps)で1時間かかりました。(私のPCはCPU:Core i5-6500。RAM:16GB。SSDをSATA 6G接続。VGA:GeForce GTX650(VRAM:2GB)。)
 総時間40分の動画ですからまあ単純に8時間待ちなってことです。うそーん。
 結局、夜桜録りだー、何だー、かんだー、仕事だー、腹痛ぇ下痢だーで、スティッチから1日後にやっと動画編集環境が整いました。

 

小技?

 この後にも作業があります。タイムラインにドラッグして、[出力]しなければならない――と、他サイトのレビュ記事には必ず書かれていますが、無編集で構わないのであれば出力作業は不要です。
 面倒くさいから[出力]すらしたくない人はキャッシュフォルダを開いてください。変換ホヤホヤのMP4が残っています。
 キャッシュの場所は[設定]から確認してみてください。だいたいみんな同じだと思いますが。
 このファイル達をどっかに退避コピーすればOK。救われた・・・もう時間使いたくないよ。


バッテリーのもち : 動画1時間ぶん?

 5分の動画を8本、画像を10枚くらい撮りましたが、この時点でバッテリー残の表示は1/3になっていました。というより動画の7本目開始時点で表示は1/3だったので、ギリギリだった可能性もある。たぶん動画を1時間回しっぱなしにしたらそれだけでバッテリー切れかも。

 THETAだと動画20分を5、6本録って1/4残でした。まあ解像度やビットレートが全然違ったりするので妥当なのかもと思っています。

画質 : 素晴らしいと思う

 ・・・とかなんとか、これまでの内容を見る限りだとネガキャンみたいになってしまいましたが、画質は申し分ない。これだけは断言。さすがに2560×1280(約327万画素)の60fpsで40Mbpsの威力はさすが。これまでのイライラは吹っ飛びました。
 いくつか4Kで録りましたがプライベートな映像のため公開は差し控え。でもきれいでしたよ。
 勿論画像の方も申し分ないと思いました。

 一方THETAはこの逆です、私の感想は。最初はサックサクのウッキウキですが、最終成果物をYouTubeにアップすると絵の粗さにゲンナリします。「やっぱHDV(1920×960)で360パノラマは無茶だ…」と。

 ただしスティッチがちょっと苦手なのか、頻繁にクッキリ断層が出てきます。他のアップ者の作品も同じ傾向が出ているのでこんなもんだと判断。
 ちなみにこの映像をGear VRとかのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)でみると断層は完全に消えますのでご安心を。


最後に : YouTubeにアップ

 動画編集して、いつも通りspatial media injectorでパノラマタグを埋め込んで、YouTubeにアップして完了です。無事終了。おつかれっした!

 Gear VRでも見ましたが桜の木の遠近感はすごくよく出ています。ただしカメラブレのせいで吐き気が(笑 次の課題はこれです。ブレ問題の解消。

参考サイト

Galaxy Gear 360 – Samsung
Gear 360 ActionDirector – Samsung
THETA S – RICOH

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